一年の過ぎ行くスピードは増すばかり。
時は連続で、昨日は今日につながり、今日は明日につながる。
「十年一昔」、ただ虚しく通り過ぎるだけ。
ある日突然、なぜか時が止まることがある。
ある日の夢、打ちひしがれ、彷徨うおぼろげな己れの姿。
はるか昔、恋い焦がれた聖女のような貴女の姿。
朝日とともに、夢は遠ざかり、現実の光が全てを覆い隠す。
欲望のるつぼの現実世界。
願わくは、現実世界に身はあろうとも、夢の世界に生きること。
そして、人生を全うすること。
欲望を追い求める人生の末路の哀れさ。
人類の歴史なんて宇宙時間で言えば、ほんの一瞬。
不思議と詩人の心境になるのも、大晦日という年の終わりのなせるわざか。