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文科系

 バドミントンに手を染めてから40年、しかしそれは、あっという間としか答えようがない時間なのです。

端から見れば体育系とは対立にあるような、たかが文科系の端くれですが、結果として文科系の職に就くことのキッカケは、ただ、単に理科系が嫌いで、不得意だったというのが、その理由なのです。

反面、体育系は大好きでしたから、職に就くにあたっても、部活指導が出来るという大きな理由があったわけです。自分たちの世代の部活動と言えば、男は野球、女はバレーボールという時代でしたから、部活動指導については、野球部以外は考えもしませんでした。ですから、最初の男子生徒だけの赴任先での野球部中心の生活も、決して不満な生活ではありませんでしたし、今思えば、優雅な?4年間の生活でした。

 ひょんなことから、このバドミントン生活に入り込んで、はや40年。もう、野球部生活に引き返すには遅すぎますし、また、この40年の生活に後悔することもありません。野球部生活で知り合った、若々しかった彼らも定年を迎え、白髪頭の面々ですから、肩を並べて、同級生であると偽っても、誰も疑わないでしょう。

 話は変わりますが、8月2日の朝日新聞の記事。「教科書に載っていた好きな詩」ベスト20。蒸し返しになりますが、「雨にも負けず」「道程」「君死にたまふこと勿れ」「椰子の実」「初恋」「小諸なる古城のほとり」「手のひらを太陽に」「荒城の月」「小景異情」「私と小鳥と鈴と」「待ちぼうけ」「あどけない話」「からたちの花」「やぎさんゆうびん」「汚れちまった悲しみに・・・」「雪」「永訣の朝」「大漁」「雲」「生きる」などなど。

おそらく、中年以上の人が、調査の対象者だったのではないかと思われるほど、あまりに古典的作品と言えないことはありませんが、詩という特殊性がこうした結果を生んだのかもしれません。

 ただ、今の高校生までの世代にあっては、必ずしもこの結果が、当てはまるとは思われません。また、幾つかの作品については、私たちの世代では味わい知ることの出来なかったものもあります。とりもなおさず、それらは今の若者たちの知る所の作品なのでしょうか。